イタレリ1/35 LVT(A)2を作る

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我的イタレリ祭りのトリはこちらでございます。米海兵隊が上陸作戦で使用していた水陸両用トラクター、アムトラックであります。
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LVTは大元は通常の装輪/装軌車輛の活動が難しい湿地帯にて行動出来る水陸両用トラクターから発展したもので、水上航行用のスクリューなどは持たずに特徴的な水かきが付いた履帯で水上を航行するという仕様。ドイツ軍でもLWSなど同様の車輛は存在してましたが、より簡素で大量生産に向いていたLVTはバリエーションも豊富であり、今回作った-2以外にも兵員の乗り降りや物資の積み下ろしが行いやすいようにエンジンを前部に移動させて大型ランプドアを装備した-4やM3軽戦車やM8自走榴弾砲の砲塔を搭載した火力支援型(アムタンク)などもあります。
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さて、キットは2008年発売のイタレリ製という事でめっちゃ古くもないけど当時の設計としては古風なスタイルではあるのは否めないやつ…つまりイタレリスタンダードってやつだ!(褒めてんだかなんなんだか)。車体の特性上大きな板状のパーツがごろんごろんと入ってるわけで、パーツが若干反っちゃってるのはしょうがない。瞬着で仮固定しながらガシガシと補強しながら固定していきます。
手持ちにまとまった資料もないし、ネットで調べてもまともな現存車輛は見つからないのでキットのまま楽しむ方向性で。機銃類もキットのまんまだよ!側面のヒケがすごかったのでそこだけがんばって消したよ!
lvt2_011.jpg塗装はギリギリまで悩んだのです。イギリス軍も使ってたんですが別売りデカールが必要だったし、キットはネイビーグレーとこの迷彩の塗装指示でこっちの3色迷彩のほうが面倒なのは分かってたんですが、次に作る機会もなかろうという事でこっちの3色迷彩を選択。結果見栄えはこっちのほうがよかったねー。塗装工程に関しては特筆すべき事はないので省略です!色も瓶生だけど忘れちゃったw
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細部UP。側面から乗り降りするとの事なのでチッピングを強めに入れてみたり。装甲はペラペラだとの事なのでバトルダメージではなく引っ掻いたりした傷を優先。ちなみにハッチ類は前部閉めてるから前は見えない状態だぞ!ハッチ上のペリスコープに透明なドーム状カバーがついてるLVTもあったぽげですね。
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最後にウィリスMBと。この車輛、作る前はもう少し小柄だと思ってたんですがいざ作ってみるとそのサイズにビックリですわ。今回作った-2には搭載出来ないけど、後部ランプハッチを装備した-4はウィリスMB詰め込めるからそりゃそうかと合点がいくわけです。さすがに同じ車種を作ることはないだろうけどアムタンクは作りたいかもねー。イタレリから出てますしね!(終わらないイタレリ愛■

【使用キット】
Italeri 1/35 LVT(A)-2 "Saipan"
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コトブキヤ1/72 ゴドスを作る

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はい、珍しいネタでありますねー。コトブキヤのゾイドであります。今年のモデラーズフェスティバル2023にて僕が所属するサークルYYMCのテーマが「ゾイド40th Anniversary」でした。自分的にはゾイドというとトミー時代のゼンマイでジコジコ歩くヤーツなんですが、その頃に初めて購入したのがゴドス。その後色々買ったんですが、ゴジュラスが最強ゾイドだった頃に俺ゾイドブームは終了。
そこから幾星霜、アニメになった事は勿論知ってるしちょこっとは見たりしたけど、ほぼノータッチで35年ぐらい過ごしてきたわけですね。コトブキヤからHMMシリーズとしてプラモデル化されたのも模型誌などで知ってはいたものの購入する事もなく今に至ってたわけです。
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そして40周年を迎える今年、サークルテーマがゾイドになったという事で初めて購入。当時初めて購入したゴドスが入手可能だった為、ほぼ迷わずこちらに決定したのです。
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基本素組でいこうかなーとは思っていたのですけど、久しぶりにゾイドに触れた感じたのは「…武装過多だな?!」でした。そんなわけで背面(背中と尻尾)の武装を外し、固定武装は近接戦闘用の腰のビーム砲のみ。キット付属(指揮官型&重装甲型)に装備するビームランチャーを大口径キャノン砲としてアレンジして小改造。背中にセットしてゴドスキャノンとしてみました。反対側のレーダー的な装備もキット付属です。なんかこう、ゾイドってこういう組み換え遊びが楽しかったイメージが強いのでありますな。
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ほら、フル可動ですからこんなポーズも取れる。あんまりアクションポーズは似合わないけどね!ゴドスキーーック!!(してないけど
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塗装は大幅に変更はしてないけどアレンジ。特に尻尾を白系にしたのは印象が変わった感じがします。デカールはキット付属のものではなく、手持ちのガンダムデカール系をペタペタと。そして軽く汚して完成。小学生以来のゾイド、とても楽しめました。■

【使用キット】
コトブキヤ1/72HMM RZ-014 ゴドス マーキングプラスVer.

エアフィックス1/48ホーカーハリケーンMk.I/Tropを作る

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事の発端はNextgateさんでのイギリス祭りでした。最初はエアフィックスの1/72キャンベラを作るつもりだったんですが以外に手間がかかりちょっと手が止まってしまう事態に。とはいえ制作会にも参加し、モデフェスでの展示もある企画の為に「すんません」というわけにもいかないわけです。個人的には。
となるとちょっとストックと相談した結果、おもろいものを発見。エアフィックスのヨンパチハリケーンなんですが、シルバー単色の塗装指示があるじゃないですか。お、キタコレ!これなら塗装にかける時間も減るんじゃなかろうか!となるわけです。まあこれがあとから若干の悲劇を生むんですけど…
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機体下面がシルバーだったりするハリケーンの塗装パターンはありますが、この英領ローデシアに展開してた練習部隊は完全にシルバー単色。勿論幻惑防止に風防前はアンチグレアにはなっていますが、戦後のようなイメージを連想しちゃうこの塗装パターンはなんと1941年との事。へー!ネット検索してみると確かに写真は出てきます。
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工作に割く時間がなく…というかよく出来てるのでサクサクと組み上がります。ちょうどこの前にアルマホビーの1/48ハリケーンMk.IIcをモデルアート誌の作例で作っており、ハイカロリーから一機に程よいカロリーのハリケーンを作るという一種のリハビリみたいなもんですな!エンジンカウルの固定用ファスナーをプラ棒で追加し、バックミラーをプラバンで作ったぐらいの追加工作であります。パイロットも入ってるからちゃんと塗ってあげたよ!
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さて、ここで今回の大ポシャ。先に調べていたはずだし、写真ではくっきりはっきりわかるのに「英軍ってシルバードープ単色塗装もあるもんなー。布張り部はそもそもシルバードープだし」と疑いを持たないままクレオスの8番をブワーっと吹き付け。デカールを貼り、水性クリアの半艶でトップコートをしてエナメルでスミ入れをして…そいやバックミラーがキットには付いてないなと改めて「rhodesia hurricane」で画像検索してバックミラーの形状を調べ…うん、ナチュラルメタルとシルバードープだねこれ…!!
しかし時すでに遅しなわけでデカールを引っ剥がすわけにもいかず。泣きながら布張り部にターナーのU-35マットバーニッシュを水で希釈しペタペタと塗って少しでも変化を出そうを悪あがきをしました。まあ、少しは変化出たけどね…(上の画像がギリ変化が分かる感じ
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そんな悲しい事もありつつエナメル中心にそこそこ汚して完成と相成りました。シルバー単色の機体って意外とウェザリングが映えるんだなあと再確認。綺麗に作るばかりじゃなくて汚すのも面白いもんでありますなー。
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そんなこんなで無事テイクオフしましたエアフィックスの1/48ハリケーンMK.I。作例でMk.IIcを作った事もありニワカにハリケーン熱が上がっております。ホビーショーを視野に1/48ハリケーン増やしちゃおうかなー。ワクワクであります。■

【使用キット】
Airfix 1/48 Hawker Hurricane Mk.I TROPICAL

イタレリ1/35 Sd.Kfz.10を作る

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軍用車輛って必ずしも愛称がついているわけじゃないですか。それこそ戦車だってティーガーやパンターは愛称だけどIV号戦車とか…ストイックって考える事も出来るけど。
でもそれ言ったらここらの車輛なんてなんて呼べばいいのかすら困る。毎度おなじみスダコフツの10って言えばいいのかデマークさんちのD7なのか…!まあ、実は悩まずに1tハーフトラックって呼べばいい話なんでしょうけどね_(:3」∠)_
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はい、そんなわけでイタレリ製の1tハーフトラックです。タミレリパッケージのやつですなー。以前のイタレリオリジナルと比べると一部細部パーツがシャキっとしております。幌も開閉選べるのが嬉しい。そしてタミヤ製のパーツも付属してて嬉し楽しいキットなのであります。
勿論1tハーフというと古くはエッシー、このイタレリ製を通過して現状もっともハイエンドなのはドラゴン製じゃないでしょうか。元々はといえば1999年のSd.Kfz.10/5がイタレリ製1tハーフのスタートでして、タミレリ版は2014年のキット。結構前だな…!? イタレリ1tハーフはエッシー製が元じゃないかという話もありますが、一応新規っぽいですね。
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イタレリ製1tハーフは以前対空砲搭載の/5を作ったんですが、ノーマルタイプは初めて。この「幌を展開した状態」で作りたかったんですよねー。3t以上のハーフトラックと違って元々が小さいからこの展開した幌が付属していてもキット的には程よいボリューム感です。タミレリ版という事で説明書も分かりやすくてラッキーであります。ただもう店頭在庫のみな感じですねー。在庫置き場が許せばもう一個ぐらい積んでおきたいキットです。
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前述したようにドラゴン製の1tハーフが発売されている為、ゴリッゴリにハイディテールでエンジンも付属してて考証もカッチリしている1tハーフをお望みならばドラゴン製キットをオススメします。イタレリのキットはパーツ数も程々ですし、ディテールも若干甘い部分もあるので手を加えるとぐっと良くなるわけですが、まあ、逆を言えば手を加えなきゃイカンという話でもあります。手を加えるか否かは個人の判断ですが!
今回は履帯はそのままとし、主に車体前面に手を加えてます。ヘッドライト基部は面倒だけど手を入れただけ効果はあったかなー。車幅表示棒は棒に丸タイプじゃなくて板状でヒネリがあるという面倒くさい構造になってるので真鍮板とプラ棒のスライスで再現。
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丁度並べたような画像がありましたわ。タイヤなんかもキットのままなのですけど充分であります。
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幌は開閉共にはいってますが、閉のほうは若干布造形がカタい感じがするのでついエポパテの出番になっちゃいそう。まあ今回は幌展開状態を作りたかったので問題なし!車間表示灯やリフレクターなんかは説明書通りにタミヤ製のものに置き換え。
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わりかし車内も良く見えるので運転手を準備。タミヤのフィギュアの組み合わせです。何をどう組み合わせたのかは覚えてないぞ!ラッカー塗料で塗り分けてつや消しトップコート後、エナメルで影を入れるいつもの方法で。徽章類は頑張って筆塗りしてみたのだ。限界はあるので拡大は禁止だ!
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以前作ったSd.Kfz.10/5とツーショット。並べて楽しむんだったら50㎜Pakを搭載したやつかなー。
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そんなわけでイタレリの1tハーフトラックでした。何か引かせるのもありかなーと思ったけど、今回はプレーンな感じで!はたらくくるまは美しいのであります。■

【使用キット】
TAMIYA/Italeri 1/35 GERMAN 1TON HALF-TRACK Sd.Kfz.10

イタレリ1/35 ティーガー(P)を作る

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イタレリのキットってマイナーな車種も多いじゃないですか。でも気付いたら他メーカーから同車輛が発売されて、正直古いキットが多いもんだから陳腐化は避けられないわけです。それでもわしらのような(?)オールドタイマーにとっては「この車輛の印象はイタレリ製だよね」という印象が強いアイテムもあるのです。そう、P虎もね…!
というわけでイタレリ製VK4501(P)であります。一番馴染みのいいのはポルシェティーガーかな?
tiger_p_001.jpgtiger_p_002.jpgティーガー(P)といえば天才フェルジナンド・ポルシェ博士が開発し、伝統的で堅実な設計のヘンシェル製戦車と熱い採用バトルを行った結果、残念ながら敗退してしまった新機軸超高性能電動駆動戦車ですね!ウッカリ先行して量産しちゃった50を超える車体パーツは重駆逐戦車へ…なんかね…目から熱い涙が…でもほら、砲塔のデザインは正式採用されたんだよ!?
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さて、そんなイタレリ製ティーガー(P)ですが初出は1994年。完全新規ではなく既に発売済だったエレファント駆逐戦車のパーツを流用して設計されたものであり、史実とは逆ルートなのが面白いですねー。ただその結果、一番特徴的でもある履帯がエレファントのままなのがちょっとつらみ。ここは素直にモデルカステン製履帯へ交換。あとは若干ヌルめのOVMを手持ちのパーツに交換しています。全体的にヒケが多めなのでちゃんと面出しするのが大変_(:3」∠)_
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以前アミュージングホビーのティーガー(P)を作った経験があり、しかも作例でレオポンさんチームに改修したので余りパーツを使ってたりします…!ジャッキ台とか予備履帯とかね!タミヤのタイガーIの余剰パーツも取っておいた甲斐がありました。ローダーズハッチとかピストルポートなんかを流用。エンジンデッキ左右のメッシュはプラパーツなんですけど、やたらシャープで嬉しくなる。
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塗装は色々悩んだんですがトライアル中の姿を再現することに。マーキングも一切入ってないし、新車同様なので塗装もあんまり無茶できないなーとウェザリングも意識して仕上げてみましたが、ちょっと淡泊過ぎたかな…実は前線に投入されてたんだ!ってifネタは実際に改修された車輛が投入されてたりするので遊び方が難しいんですよね。タミヤのラッカー塗料のジャーマングレイをベースに若干ハイライトを入れたり、普段だと車体色まんまのジャッキや消火器も塗り分けて少しでもメリハリを出そうと足掻いております。
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ただOVMを取り替えただけじゃなくてチマチマ溶接跡を追加したり修正したりしてて手間はかかっておる。砲身は左右貼り合わせのパーツ構成ですけど全然新円には遠い感じでして、ゴリゴリゴリと削り込んでなんとか使えました。タミヤのタイガーIの砲身があったな!と思って掘り返してみたら最後期型用の小型マズルブレーキのやつだった…
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ローアングルで勇ましいぞ!でも多分この後エンジントラブルで止まって軟弱な地面に足を取られて大惨事なんですよねきっと…

そんなこんなで無事完成しましたP虎。ある程度「うんうん」って暖かい目で見つつ手間をかけすぎない程度に。実はこの時期(90年代)の新設計のイタレリキットって、まあ、それなりに苦労するキットが多いんですよね。でもそれを楽しむのもミリタリーモデラーの嗜みってやつじゃないでしょうか…!?■

【使用キット】
Italeri 1/35 VK4501(P) TIGER-FERDINAND

プロフィール

ammonaitoh

Author:ammonaitoh
ども、内藤あんもです。
モデルグラフィックス誌を中心としつつアーマーモデリング誌やモデルアート誌でも作例を載せてもらってます戦車系なんでも屋です。好きな戦車はスピットファイアです(意味がわかりません
Twiiter:@ammonaitoh

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